医療・介護ベッドの豆知識
ベッドの種類
ベッド | ||
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家具ベッド | - | |
介護用ベッド | ・背や膝を上げたり高さ調整ができる(※ギャッチ機能)
・ベッド柵等を使用することができる |
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病院用ベッド | ・介護用ベッドの機能に加えて、搬送用キャスターがついている |
※ギャッチ機能とは、背部や脚部の角度を自在に調節できるベッドのこと。アメリカの外科医「ギャッチ」が開発したことから、この名前がつけられました。
介護ベッドの適用範囲
介護ベッド(特殊寝台)の非課税の適用範囲
非課税介護ベッドの機能、構造の要求項目は以下の通りです。
- 頭部及び脚部の傾斜角度が調節できる機能を有すること。
- 本体の側板の外縁と側板の外縁との幅が100cm 以下であること。
- サイドレールが取付けてあるもの又は取り付け可能であること。
- キャスターを装着していないこと。
消費税法施行令(昭和六十三年政令第三百六十号)第十四の四第一項及び第二項の規定に基づき、厚生大臣が指定する身体障害者用物品及びその修理
※マットレス単品は課税、しかし、特殊寝台の要件を満たしている限り、ベッドと合わせて譲渡、貸付け時には非課税として取り扱っても差し支えない。
(平成13年3月6日 厚生労働省 社会・援護局傷害保健福祉部企画課)
介護保険の適用範囲
サイドレールが取付けてあるもの又は取り付け可能なものであって、次に揚げる機能のいずれかを有するもの。
- 頭部又は脚部の傾斜角度が調節できる機能。
- 床板の高さが無段階に調節できる機能。
(平成24年3月13日 厚生労働省告示第104号)
『医療・介護ベッド』の歴史
1940年代 | 戦後生産が再開される |
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1950年代 | ギャッチベッド導入 |
1960年代 | 電動ベッド導入 |
1964年 | 全日本ベッド工業会設立 ■一般ベッド、特殊寝台の製造業者の団体 |
1996年 | 日本福祉用具供給協会 設立 ■福祉用具供給体制の強化を目的とし、会員は流通業者を中心とした団体 |
2000年 | 介護保険制度 施行 SGマーク「電動介護用ベッドの認定基準及び基準確認方法」 |
2002年 | 医療・介護ベッド安全普及協議会 設立 |
2003年 | 日本福祉用具・生活支援用具協会 設立 ■福祉用具の製造・流通及びその他関連する事業者により構成された団体 |
2007年 | 消費生活用品安全法 改定施行 |
2009年 | JIS T 9205「病院用ベッド」改定 JIS T 9254「在宅用電動介護用ベッド」改定 ■消安法が改定され、介護ベッド回り特に手すり関係の事故が顕著化したことを受け、安全要求としてJISが改定された。 |
2016年 | JIS T 9205「病院用ベッド」改定 JIS T 9254「在宅用電動介護用ベッド」改定 ■国際規格との整合性をとるためJISを改定した。 (IEC60601-2-58) |
ベッドのタイプ
欧米
サイドレールとベッドが一体
・ボトムに合計4個設置
・前後の支柱で高さ調整
・水平と傾斜
(主流)
サイドレールとベッドが一体
・ボード間に板状に渡す
・リンク機構で高さ調整
日本
病院・施設タイプ
搬送を目的としてキャスターが取り付けられている
在宅介護タイプ
搬入・搬出しやすいように組立式のタイプが多い
サイドレールとベッドが別体→ 使うサイドレールを選べる、低床化が可能
※1960年代に日本で確立されたスタイル
“サイドレール”“手すり”とは
病院・介護ベッドにはいろいろな柵が取り付けられます。
サイドレール(柵)
ベッドに寝ている人の転落や寝具の落下を防ぐための製品
ベッド用グリップ(手すり)
ベッド上での起き上がりやベッドからの立ち上がりなどの動作を補助するための製品
介護用ベッドの位置づけ
「福祉用具のニーズ・苦情・事故に関する情報提供システムの調査研究事業報告書」
公益財団法人テクノエイド協会 より